ゴボチは、宮崎市のお弁当屋の惣菜から生まれました
デイリーマームは、もともと宮崎市のお弁当屋でした。社名は「日々、母の味と想い」という意味を込めた造語で、いつの時代も変わらない母の想いのように、心と身体にやさしい食を届けたいという考えから名づけられています。
そのお弁当屋で、惣菜のひとつとして出していたのが、ごぼうの旨煮をアレンジした「ごぼうチップス」でした。お弁当のおかずの一品だったものが、お客様のあいだで評判になり、やがてそれだけを買い求める人が出てきます。その様子が地元の新聞に取り上げられると、宮崎空港から「売り場に置きたい」と声がかかりました。
こうして2011年11月11日、野菜素材のスナック「ゴボチ」として販売が始まりました。第一号店は宮崎空港です。空港の売店に並んだ袋入りのごぼうチップスは、宮崎を訪れた人のお土産として、少しずつ県外へ広がっていきました。
13番目のごぼうチップスが大事にしたこと
発売の時点で、世の中にはすでに12種類のごぼうチップスがありました。ゴボチは13番目です。あとから出すものとして、何を大事にするかを考えたとき、思い浮かんだのは、お弁当屋の惣菜として出していたころの味でした。お客様が気に入ってくれたのは、ごぼうそのものの味です。それを袋に入れても変えないこと。それが、ゴボチを作るうえでの約束になりました。
その約束を守るために決めたのが、原料と作り方で妥協しないことでした。
宮崎県産のごぼうと国産原料、化学調味料を使わない理由
ごぼうは国産だけを使い、その多くは地元・宮崎県産です。宮崎は西日本で一番のごぼうの産地で、太陽をたっぷり浴びた大きめのごぼうが育ちます。ゴボチに向くのは、この大きめのごぼうです。地元の生産者とともに、チップスに適した太さのものを選び、丁寧にスライスしています。
衣にする小麦粉も、揚げ油のこめ油も国産のものを厳選しました。化学調味料は使わず、ごぼうそのものの旨みを活かした味付けにしています。あとから足すのではなく、素材の味を引き出す。この方針は、発売から今日まで変わっていません。
ごぼうチップスを一枚ずつ手揚げする理由
ゴボチの作り方で、いちばん手間がかかるのが揚げの工程です。ごぼうは糖度が高く、適度な厚さにスライスすると、自動のラインで揚げたときに焦げムラが出ます。均一に揚がらなければ、味も食感も安定しません。
機械に合わせて薄く切れば、ムラは減ります。けれどそれでは、ごぼうを食べている感じが薄れてしまいます。ゴボチは厚さを変えずに、揚げ方のほうを人に合わせました。今も職人が一枚ずつ手で揚げています。揚げ油にこめ油を選んだのは、油切れがよく、さっぱりした食感に仕上がるからです。手揚げとこめ油の組み合わせが、ゴボチのサクッとした軽さを支えています。
プレーン醤油味から広がった、ゴボチの味
最初に出したのは、プレーン醤油味です。ごぼうの風味を素直に味わえる、いちばん基本の味です。そこから、国産の赤唐辛子を焙煎したピリ辛味、風味のあるブラックペッパーでスパイシーに仕上げたブラックペッパー味が加わりました。
ピリ辛味はうどんやそばのトッピングに、ブラックペッパー味はワインなどお酒のおつまみに、それぞれ相性がよい味です。このほかにも、明太マヨ味やYUZUSCO味のように、ごぼうの風味と別の味を組み合わせた商品を出しています。どの味も、土台になるごぼうと揚げ方は同じです。味を変えても、素材の作り方は変えない。それがゴボチの味の広げ方です。
小袋を食べきりサイズにして3袋入れた「ブーゲンビリアBOX」は、ちょっとしたお土産として手に取ってもらえるように作ったものです。
農林水産大臣賞の受賞と、11月11日「ゴボチの日」
発売からしばらくして、ゴボチは宮崎空港や駅の売店を中心に広く知られるようになりました。平成25年度には、各県を代表する食品が集まり全国の頂点を決める「優良ふるさと食品中央コンクール」で、最高位の農林水産大臣賞を受賞しています。素材と味にこだわった妥協のない姿勢と、売り上げの実績が評価されたものです。
発売11周年にあたる2022年(令和4年)の11月11日は、一般社団法人日本記念日協会により「ゴボチの日」として認定されました。ごぼうの細長い形を数字の「1」に見立て、発売日の11月11日にちなんだものです。
宮崎から、同じ作り方で
お弁当屋の惣菜として生まれたゴボチは、今も宮崎県の工場で、同じ作り方で作られています。原料は国産、化学調味料は使わない、一枚ずつ手で揚げる。発売の日に決めたことを、そのまま続けているだけです。13番目に生まれたごぼうチップスは、そうやって、ひとつだけのごぼうチップスになりました。